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65歳のMedicare——日本で払った期間は、1日も数えてもらえないMedicare at 65 — not one day you paid into Japan's system counts toward premium-free Part A
最終更新: 2026年8月15日 | 最終確認: 2026年8月15日 | YO-MIDOKORO編集部 | 約8分

年金は日米の加入期間を通算できます。ところがMedicareの「保険料なしのPart A」だけは協定の対象外で、社会保障局が自分のパンフレットにはっきりそう書いています。加入を1年遅らせるごとに増える保険料が一生ついてくることと、日本への一時帰国中に医者にかかっても対象外であることも含めて、65歳を迎える前に知っておくことを並べました。
アメリカで65歳を迎える日本人が、いちばん高くつく誤解をしているところがあります。
「年金の期間は通算できるから、Medicareも大丈夫だろう」。
違います。年金とMedicareは、協定の扱いが別です。
社会保障局が、自分でそう書いている
日米社会保障協定は、日本の加入期間をアメリカの老齢・障害・遺族年金の資格判定に使えるようにしています。年金の記事(年金の「日米二重払い」)で書いたとおりです。
ところが社会保障局が出している日米協定のパンフレットには、こう書かれています。要約するとこうです。
協定は日本の加入期間をアメリカの老齢・障害・遺族年金の資格判定に使えるようにしているが、協定はMedicareを対象にしていない。したがって、保険料なしの入院保険(Part A)の資格を得るために、日本の加入期間を数えることはできない。
根拠はパンフレットの都合ではなく法律で、社会保障局の内部運用マニュアルも、法が外国の加入期間を保険料なしのPart Aの資格に使うことを禁じている、としています。
公式: 社会保障局 — 日米社会保障協定
つまり、日本で40年払っていても、Medicareの計算では0です。
保険料なしのPart Aは「アメリカで10年」
社会保障局の説明はこうです。
Medicare税を払って10年以上働いていれば、Part Aは無料
10年に届かない人は、Part Aを買うことになります。2026年の額はこうです。
| 就労期間 | 2026年のPart A月額 |
|---|---|
| 10年以上 | $0 |
| 30〜39クレジット(おおむね7年半〜10年弱) | $311 |
| それ未満 | $565 |
月$565は年間$6,780です。駐在で数年だけ働いた、あるいは自営で申告が少なかった、という人には現実的な金額として効いてきます。
配偶者の記録は使える
自分の就労歴が足りなくても、配偶者(現在または元配偶者)の記録で資格を得られる場合があります。CMSは、本人・配偶者・親・子のいずれかの就労に基づいて資格を得られる、としています。
ただし婚姻期間などの条件について、Part Aに限って明示した記述を公式の一般向けページで見つけられませんでした。該当しそうな人は、社会保障局に自分の記録で直接確認してください。
永住権で就労歴が足りない人——5年ルール
Part Aを買うにも条件があります。市民権を持たない永住権保持者の場合、CMSと社会保障局の運用マニュアルの両方に、こう書かれています。
永住権で合法的に入国し、申請月の直前まで5年間continuously(継続して)アメリカに居住していること
日本とアメリカを長く行き来していた人は、ここで引っかかる可能性があります。「5年住んでいるつもり」が、記録上そうなっているかは別です。
加入の窓は7か月。逃すと一生ついてくる
初回加入期間(Initial Enrollment Period)は7か月です。CMSの説明では、65歳になる月の3か月前に始まり、誕生月を挟んで、3か月後に終わります。
この窓を逃してPart Bに入り損ねると、こうなります。
入れたはずなのに入らなかった1年ごとに10%、保険料が上乗せされる
そして——ここが重要です。
この上乗せは、その保険を持っている限り続きます(多くの人にとっては生涯)
一度きりの罰金ではありません。たとえば65歳から3年遅れて、その後20年Part Bを使うなら、20年ずっと毎月30%増しということです。
窓を逃した場合、次の入口は1月1日から3月31日の一般加入期間で、この場合の保障開始は申し込んだ翌月からです。
まだ働いている人は、遅らせてもいい
65歳を過ぎても勤務先の団体健康保険に入っている人は、話が変わります。仕事を辞めるか保険を失った時点から8か月の特別加入期間があり、この期間に入ればペナルティはかかりません。
ただしMedicareの説明は、勤務先の従業員が20人以上かどうかを最初に確認させます。20人未満の会社の保険は、Part AとBの両方に入っていないと支払われない場合がある、と明記されています。
COBRAは団体保険の代わりになりません。8か月の時計は、COBRAを選んでも「仕事を辞めた時点」から動き始めます。ここを勘違いすると、気づいたときには窓が閉じています。
日本に一時帰国したときの受診は、対象外
もうひとつ、日本と行き来する人に直結する話です。
ほとんどの場合、Medicareはアメリカ国外で受けた医療や医療用品には支払いません
例外は3つありますが、いずれもカナダやメキシコとの国境をまたぐ緊急時などの話で、日本はどれにも当てはまりません。国外で買った薬も対象外です。
親の介護で日本に長く滞在する、退職後は日本で過ごす時間を増やす——そういう計画がある人は、Medicareが日本では使えないことと、Part Bを止めると再加入時にペナルティがつきうることの両方を、先に勘定に入れておく必要があります。
2026年の金額
| 項目 | 2026年 |
|---|---|
| Part B 月額保険料(標準) | $202.90 |
| Part B 年間控除額 | $283 |
| Part A 月額(30〜39クレジット) | $311 |
| Part A 月額(それ未満) | $565 |
所得が高い人はPart Bの保険料が上乗せされます(IRMAA)。2026年は、個人$109,000・夫婦合算$218,000を超えたところから段階的に上がります。判定には過去の年の申告所得が使われます。どの年の申告分かは編集部で確定できなかったため、自分が該当しそうな人は下の公式ページで年を確認してください。
公式: CMS — 2026年のPart B保険料・控除額(IRMAAの表を含む)
65歳の前にやること
- 社会保障局で自分の記録を確認する。アメリカでの就労期間が何年分あるか。日本の期間は入りません
- 10年に届かないなら、配偶者の記録が使えるかを確認する
- 永住権の人は、5年の継続居住が記録上どうなっているかを確認する
- 65歳の誕生月の3か月前をカレンダーに入れる。窓は7か月
- まだ働くなら、勤務先の従業員が20人以上かを確認する
- 日本に長期滞在する予定があるなら、その間の医療をどうするかを別に用意する
編集メモ:この記事は制度の骨格を整理したもので、個別の資格判定はできません。日米社会保障協定とMedicareの関係は、社会保障局の日米協定パンフレット(2017年8月発行)に明記されています。発行から時間が経っていますが、根拠は法律にあり、社会保障局の内部運用マニュアルも同じ内容を示しています。国外に長期滞在する人がPart Bを止めた場合の扱いについても、国外居住者向けの特別な例外は公式サイトに見当たりませんでした。一般の規則がそのまま当てはまると読めますが、断定は避けています。金額はすべて2026年の値で、毎年秋に改定されます。自分の条件での判定は、社会保障局または各公式窓口に直接ご確認ください。
医療保険の年間切り替え時期の話は オープンエンロールメントの決まりごと にまとめてあります。
※この記事は一般的な情報提供です。 個別の医療・法律・税務・移民・保険・金融に関する助言ではありません。制度・料金・要件は変わることがあり、実際の手続きや判断の前に、医師・弁護士・CPA(会計士)・各公式窓口など専門家にご確認ください。