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SSNがなくても、口座は開ける道があるNo SSN? You can still open an account — what US banks actually require
最終更新: 2026年7月5日 | 最終確認: 2026年8月2日 | YO-MIDOKORO編集部 | 約7分

渡米直後に最初に要るのが銀行口座。SSNは法律上の必須条件ではなく、詰まるのはたいていオンライン申込の側です。持ち物、手数料、そして預けたお金がどこまで守られるか。
渡米してすぐ、給料の振込先も、家賃の引き落とし先もない状態で立ち往生する人は多い。原因はたいてい、「銀行口座」と「クレジット」を一緒くたに考えてしまうことです。この2つはまったく別の関門で、つまずく場所も、突破の仕方も違います。分けて考えれば、どちらも渡米直後から動かせる。この記事は口座の話で、クレジットの積み方は別記事にまとめました。
まず口座——SSNは必須ではない
意外に知られていませんが、米国で銀行口座を開くのにSSNは法律上の必須条件ではありません。ここで言う「法律上」は、口座開設を一律にSSNへ縛る連邦法がない、という意味です。実際に何を求めるかは各銀行の本人確認方針で決まります。多くの銀行が申込書でSSNを聞いてはきますが、代わりにITIN(IRSが発行する納税者番号)を受け付ける先もあり、Chase、Bank of America、Wells Fargo、Citibankはいずれも、ITINで開ける口座・申込経路を公式に案内しています(取り扱いは変わるので、掲載時点の案内として読んでください)。ただしITINは連邦税務目的のためだけに発行される番号で、IRSは銀行口座を開くこと自体を理由にした発行は認めていません。まだITINを持っていない人は、確定申告など税務上の必要があってForm W-7から申請する、という順番になります。ただしどの商品でも・どの申込方法でも一律に通る、という意味ではありません。対象となる口座の種類、在留状況、オンラインか支店か——条件は銀行ごとに違います。
ただし落とし穴がひとつ。オンライン申込がSSN前提で組まれていて、SSNなしだと弾かれることがあります。とはいえITIN対応の経路を公式に案内している商品もあって、たとえばWells FargoのEveryday Checkingは、オンライン申込の要件を「18歳以上」「SSNまたはITIN」「米国の実住所(physical U.S. address)」「本人の携帯番号」としています。弾かれたら粘らずに支店の窓口へ直接行くのが早い、という順番で考えてください。
持っていくものはだいたい共通です。
- 主たる身分証:パスポート(就労許可カードでも可)
- 2つ目の身分証:公共料金の請求書、州発行のID、雇用主のIDなど
- 米国の居住住所:賃貸契約書など
- ITIN(ある場合):税務用。あわせて、米国税務上の非居住外国人(nonresident alien)に該当する場合はW-8BENの提出を求められることがあります(米国居住者として扱われる人は通常W-9側です)。これはITINの有無ではなく税務上の居住地位で決まる点に注意してください
若い人向けの口座もあります。ここは誤解されやすいのですが、大手3行の現行商品は「学生であること」を条件にしていません。条件は年齢だけです。Bank of AmericaのAdvantage SafeBalance Bankingは、口座名義人が25歳未満なら月$4.95の手数料が免除されます。Wells FargoのClear Access Bankingは、主たる名義人が13〜24歳なら月$5が免除されます(25歳になると年齢では免除できなくなります)。ChaseのChase Secure Bankingは、名義人が17〜24歳なら月額$0(それ以外は月$4.95で、$250以上の適格な給与等の自動振込(direct deposit)があれば免除)。3行とも、いま「Student Checking」という名前の商品は出していません。「学生じゃないから対象外」と思い込まず、年齢で確認してください。まずはチェッキング(当座)を1つ開けば、給与振込と家賃引き落としの土台ができます。貯蓄用のセービングは、必要になってからで間に合います。
なお、身分証として何が通るかは銀行ごとに違います。CFPBの口座開設チェックリストでは、本人確認に使うID番号としてSSN、ITIN、パスポート番号と発行国、Alien Identification Card番号、そしてその他の政府発行の識別番号が挙げられています(CFPB - Checklist for Opening a Bank or Credit Union Account)。ただしこれは「どの銀行もパスポートだけで開けてくれる」という意味ではありません。
手数料と、預けたお金の守られ方
口座は開ければ終わりではなく、毎月の手数料でじわじわ削られます。窓口で聞いておきたいのは、月額手数料はいくらか、それを免除する条件(給与振込の設定、最低残高)は何か、最低残高を割ったらどうなるか、ATM手数料と残高不足(Overdraft)の手数料はいくらか。この5つだけ確認しておけば、あとから「なぜか毎月$12引かれている」ということは起きません。
もうひとつ、日本の預金保険にあたるのがFDICです。FDICの預金保険は、預金者1人につき、加盟銀行1行ごと、所有カテゴリーごとに$250,000が上限(FDIC - Deposit Insurance At A Glance)。「1口座あたり$250,000」ではない、というのが読み違えやすい点です。別のFDIC加盟銀行(別の銀行免許)であれば、枠は別に立ちます(FDIC - Your Insured Deposits)。ただし同じ銀行が複数のブランド名や支店名で営業している場合、それらは法的には同一の銀行なので、預金は合算されて1つの$250,000の枠になります。「銀行が変わった(ように見える)=枠も増える」とは限らないので、別ブランドかどうかではなく、別の銀行免許かどうかで判断してください。
そして大事なのは、FDICが守らないものがあること。株式、債券、投資信託、暗号資産、生命保険、年金商品(annuities)、地方債、貸金庫の中身、そして米国財務省証券(Treasury bills / bonds / notes)は預金保険の対象外です(FDIC - Financial Products That Are Not Insured by the FDIC)。
ただし最後の財務省証券だけは事情が違って、FDICの保険は付かないものの米国政府のfull faith and credit(完全な信頼と信用)に裏付けられていると、FDIC自身が同じページで注記しています。「対象外=危ない」と一括りにしないでください。危ういのは、値動きのある投資商品を預金と同じ感覚で置いておくこと。同じ銀行のアプリの中に並んでいても、生活用のチェッキングと投資商品は守られ方がまったく違います。渡米直後ほど、ここは分けて考えたほうがいい。
次は、クレジット
口座ができたら、次はクレジットヒストリーです。渡米直後はスコアが低いのではなく、スコアそのものが存在しない状態。セキュアードカードで履歴を作り、レポートの誤りを直し、算出されるまで待つ——その順番はクレジットはゼロから積むにまとめました。
※この記事は一般的な情報提供です。 個別の医療・法律・税務・移民・保険・金融に関する助言ではありません。制度・料金・要件は変わることがあり、実際の手続きや判断の前に、医師・弁護士・CPA(会計士)・各公式窓口など専門家にご確認ください。