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SSNがなくても、口座は開ける道があるNo SSN? You can still open an account — what US banks actually require

SSNで弾かれたら窓口へ。ITINでオンライン申込できる商品もある
SSNで弾かれたら窓口へ。ITINでオンライン申込できる商品もある

渡米直後に最初に要るのが銀行口座。SSNは法律上の必須条件ではなく、詰まるのはたいていオンライン申込の側です。持ち物、手数料、そして預けたお金がどこまで守られるか。

渡米してすぐ、給料の振込先も、家賃の引き落とし先もない状態で立ち往生する人は多い。原因はたいてい、「銀行口座」と「クレジット」を一緒くたに考えてしまうことです。この2つはまったく別の関門で、つまずく場所も、突破の仕方も違います。分けて考えれば、どちらも渡米直後から動かせる。この記事は口座の話で、クレジットの積み方は別記事にまとめました。

まず口座——SSNは必須ではない

意外に知られていませんが、米国で銀行口座を開くのにSSNは法律上の必須条件ではありません。ここで言う「法律上」は、口座開設を一律にSSNへ縛る連邦法がない、という意味です。実際に何を求めるかは各銀行の本人確認方針で決まります。多くの銀行が申込書でSSNを聞いてはきますが、代わりにITIN(IRSが発行する納税者番号)を受け付ける先もあり、Chase、Bank of America、Wells Fargo、Citibankはいずれも、ITINで開ける口座・申込経路を公式に案内しています(取り扱いは変わるので、掲載時点の案内として読んでください)。ただしITINは連邦税務目的のためだけに発行される番号で、IRSは銀行口座を開くこと自体を理由にした発行は認めていません。まだITINを持っていない人は、確定申告など税務上の必要があってForm W-7から申請する、という順番になります。ただしどの商品でも・どの申込方法でも一律に通る、という意味ではありません。対象となる口座の種類、在留状況、オンラインか支店か——条件は銀行ごとに違います。

ただし落とし穴がひとつ。オンライン申込がSSN前提で組まれていて、SSNなしだと弾かれることがあります。とはいえITIN対応の経路を公式に案内している商品もあって、たとえばWells FargoのEveryday Checkingは、オンライン申込の要件を「18歳以上」「SSNまたはITIN」「米国の実住所(physical U.S. address)」「本人の携帯番号」としています。弾かれたら粘らずに支店の窓口へ直接行くのが早い、という順番で考えてください。

持っていくものはだいたい共通です。

  • 主たる身分証:パスポート(就労許可カードでも可)
  • 2つ目の身分証:公共料金の請求書、州発行のID、雇用主のIDなど
  • 米国の居住住所:賃貸契約書など
  • ITIN(ある場合):税務用。あわせて、米国税務上の非居住外国人(nonresident alien)に該当する場合はW-8BENの提出を求められることがあります(米国居住者として扱われる人は通常W-9側です)。これはITINの有無ではなく税務上の居住地位で決まる点に注意してください

若い人向けの口座もあります。ここは誤解されやすいのですが、大手3行の現行商品は「学生であること」を条件にしていません。条件は年齢だけです。Bank of AmericaのAdvantage SafeBalance Bankingは、口座名義人が25歳未満なら月$4.95の手数料が免除されます。Wells FargoのClear Access Bankingは、主たる名義人が13〜24歳なら月$5が免除されます(25歳になると年齢では免除できなくなります)。ChaseのChase Secure Bankingは、名義人が17〜24歳なら月額$0(それ以外は月$4.95で、$250以上の適格な給与等の自動振込(direct deposit)があれば免除)。3行とも、いま「Student Checking」という名前の商品は出していません。「学生じゃないから対象外」と思い込まず、年齢で確認してください。まずはチェッキング(当座)を1つ開けば、給与振込と家賃引き落としの土台ができます。貯蓄用のセービングは、必要になってからで間に合います。

なお、身分証として何が通るかは銀行ごとに違います。CFPBの口座開設チェックリストでは、本人確認に使うID番号としてSSN、ITIN、パスポート番号と発行国、Alien Identification Card番号、そしてその他の政府発行の識別番号が挙げられています(CFPB - Checklist for Opening a Bank or Credit Union Account)。ただしこれは「どの銀行もパスポートだけで開けてくれる」という意味ではありません。

手数料と、預けたお金の守られ方

口座は開ければ終わりではなく、毎月の手数料でじわじわ削られます。窓口で聞いておきたいのは、月額手数料はいくらか、それを免除する条件(給与振込の設定、最低残高)は何か、最低残高を割ったらどうなるか、ATM手数料と残高不足(Overdraft)の手数料はいくらか。この5つだけ確認しておけば、あとから「なぜか毎月$12引かれている」ということは起きません。

もうひとつ、日本の預金保険にあたるのがFDICです。FDICの預金保険は、預金者1人につき、加盟銀行1行ごと、所有カテゴリーごとに$250,000が上限(FDIC - Deposit Insurance At A Glance)。「1口座あたり$250,000」ではない、というのが読み違えやすい点です。別のFDIC加盟銀行(別の銀行免許)であれば、枠は別に立ちますFDIC - Your Insured Deposits)。ただし同じ銀行が複数のブランド名や支店名で営業している場合、それらは法的には同一の銀行なので、預金は合算されて1つの$250,000の枠になります。「銀行が変わった(ように見える)=枠も増える」とは限らないので、別ブランドかどうかではなく、別の銀行免許かどうかで判断してください。

そして大事なのは、FDICが守らないものがあること。株式、債券、投資信託、暗号資産、生命保険、年金商品(annuities)、地方債、貸金庫の中身、そして米国財務省証券(Treasury bills / bonds / notes)は預金保険の対象外です(FDIC - Financial Products That Are Not Insured by the FDIC)。

ただし最後の財務省証券だけは事情が違って、FDICの保険は付かないものの米国政府のfull faith and credit(完全な信頼と信用)に裏付けられていると、FDIC自身が同じページで注記しています。「対象外=危ない」と一括りにしないでください。危ういのは、値動きのある投資商品を預金と同じ感覚で置いておくこと。同じ銀行のアプリの中に並んでいても、生活用のチェッキングと投資商品は守られ方がまったく違います。渡米直後ほど、ここは分けて考えたほうがいい。

次は、クレジット

口座ができたら、次はクレジットヒストリーです。渡米直後はスコアが低いのではなく、スコアそのものが存在しない状態。セキュアードカードで履歴を作り、レポートの誤りを直し、算出されるまで待つ——その順番はクレジットはゼロから積むにまとめました。


※この記事は一般的な情報提供です。 個別の医療・法律・税務・移民・保険・金融に関する助言ではありません。制度・料金・要件は変わることがあり、実際の手続きや判断の前に、医師・弁護士・CPA(会計士)・各公式窓口など専門家にご確認ください。
出典クリックで開く
CFPB / FDIC(Your Insured Deposits/Deposit Insurance At A Glance) / IRS(Topic no. 857 – ITIN/About Form W-8 BEN)各公式ほか(2026年7月28日確認)。若年層向け口座の条件は各行公式で2026-08-02に原文確認——Bank of America「Advantage SafeBalance Banking Clarity Statement」(bankofamerica.com・Information is current as of 02/2026。"An account owner on a SafeBalance account ... is under the age of 25")/Wells Fargo「Clear Access Banking monthly service fee」(wellsfargo.com/checking/clear-access-banking/clear-access-monthly-service-fee/。"Primary account owner is 13 – 24 years old")/Chase「Compare checking accounts」(chase.com/personal/compare。"$0 Monthly Service Fee until you turn 25. After that, there's a $4.95 Monthly Service Fee that can be avoided with qualifying direct deposits totaling $250 or more")。「Student Checking という名前の商品がない」は、3行の現行の新規申込ラインナップに当該名称が無いことの確認です(Chase College Checkingの新規受付終了については、Chase公式の明示的な告知を確認できていないため本文で断定していません)。必要書類・手数料・免除条件は銀行と商品ごとに違うため、申込の直前に各行の公式要件でご確認ください。2026-08-02の監査検収で、次の2点を筆者自身が各行の公式ページで確認して直した=(1) Chase Secure Bankingの年齢による免除は下限つき。商品ページ(personal.chase.com/personal/secure-banking)は "$0 Monthly Service Fee for 17-24 year olds"、脚注も "Option #2: an account owner who is age 17-24" と明記している(同ページは "17-year-olds must open in branch." とも注記)。旧稿の「25歳になるまで」は下限が抜けており16歳以下も対象に読めたため、17〜24歳に直した/(2) 写真キャプションが「口座開設は窓口へ」と無条件だった点。Wells Fargo「What you'll need to open an Everyday Checking account」は、オンライン申込の要件を "Be 18 years or older / Know your Social Security Number (SSN) or Individual Taxpayer Identification Number (ITIN) / Have a physical U.S. address / Have your own mobile phone number" としてITINを明示的に認めているため、キャプションと本文の両方でITIN経路が先に立つ書き方に改めた(本文の「オンラインはSSN前提のことが多い」という頻度の主張は、全銀行横断の裏付けが取れないので落とした)

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