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隣に見えるのに、歩くと20分——ストリップの距離感と、移動手段の使い分けIt looks next door and it is a 20-minute walk — distance on the Strip, and when to take the bus, monorail or tram
最終更新: 2026年7月19日 | 最終確認: 2026年7月26日 | YO-MIDOKORO編集部 | 約9分

ベガスで最初にやられるのは、値段でもチップでもなく距離感です。ホテルは隣に見えるのに、着くころには汗だく。観光エリアだけで4マイルほど、しかも巨大なホテルの中を歩く距離が上乗せされます。夏は日中40℃。歩けるか歩けないかを先に見極めて、バス・モノレール・無料トラムを使い分けます。
ベガスに着いた人が最初に読み違えるのは、距離です。ホテルが大きすぎて、そして道が広すぎて、目で見た「すぐそこ」が当てになりません。
目安で押さえておくと安全です。観光エリアとしてのストリップは4マイル(約6.5km)ほど。ベネチアンからベラージオは、どの入口を使うかにもよりますが徒歩20分前後。マンダレイベイからベネチアンまで通しで歩けば、1時間近くかかることもあります。
しかもこれは「入口から入口」の話です。実際にはホテルの中を数百メートル歩いてからようやく外に出ます。カジノフロアを抜け、エレベーターに乗り、また歩く。ホテル公式の案内ですら、同じ敷地の中でさえ入口と目的地ごとに所要時間を分けて書いているほどです。地図の表示より長く見積もる、が正解です。
夏は「歩けるか」を先に判断する
7月の日中平均最高気温は約40℃、8月で約39℃。しかも夜になっても平均最低が約28℃までしか下がりません(NWS Las Vegasの平年値)。日本の暑さと違って湿度は低いので汗が乾き、暑さに気づきにくいまま脱水が進みます。夏の日中は、20分以上の徒歩を予定に入れないほうが安全です。これだけで旅程の失敗がかなり減ります。
もうひとつ、ストリップ特有の事情があります。歩道橋で渡る交差点が多いこと(地上の横断歩道が残っている場所もあります)。エスカレーターで上って渡って下りる、が一区画ごとに入るので、地図上の直線距離より時間がかかります(クラーク郡の歩道橋案内)。
そしてここは正確に知っておいてください。ストリップの歩道橋と、その昇降設備の周囲20フィート(約6m)までは、クラーク郡条例のChapter 16.13「Pedestrian Flow Zone(歩行者通行帯)」に指定されています。昇降設備(Touchdown Structure)とは、歩道橋につながる公道上のエレベーター・エスカレーター・階段のこと。区域は「Resort Corridor」として区画で定義され、郡は区域内に標識を立てることになっています。
禁止されるのは2つ。(1) 区域内で立ち止まる・留まること、(2) 区域内の他人を立ち止まらせる意図で何かをすること。違反は軽犯罪(misdemeanor)で、法定上限は禁錮6か月または罰金$1,000、またはその両方です。
条文にある例外はひとつだけ——区域に出入りするためにエレベーターかエスカレーターの順番を待って立ち止まる場合。定義上は昇降設備に含まれる階段は、この例外の条文には挙がっていません。そして写真撮影のための立ち止まりを認めた適用除外はありません。橋の上は「渡る場所」であって、撮影スポットではないと考えてください。標識と係員の指示が優先します。
手段の使い分け
| 手段 | 料金(2026年7月時点) | 向いている場面 |
|---|---|---|
| The Deuce(RTCの2階建てバス) | 片道$4/2時間$6/24時間$8/3日$20 | 24時間運行で全停留所停車。安く、時間に余裕がある移動 |
| モノレール | 片道$6(オンライン$5.50)/1日$15 | ストリップ東側の移動。渋滞と無縁 |
| 無料トラム | 無料 | 対象ホテル間の短距離。下記参照 |
| Uber / Lyft | 変動制 | 荷物がある時、夜間。ただし乗り場まで歩く |
| タクシー | メーター制(空港発はゾーン定額) | 乗り場が近く、並べばすぐ乗れる |
Deuceは24時間走っていて、RTCの運賃ページから現行料金が確認できます。滞在中に何度も乗るなら24時間券や3日券が効きます。支払いはrideRTCアプリかタッチ決済、現金は釣りが出ません。
なお、RTCは2027年1月の運賃改定を検討しています(片道$5、24時間券$10、2時間券と3日券は整理する案)。ただし2026年7月19日時点では現行運賃が適用中で、提案内容は変更・延期される可能性があります(RTCの運賃改定案内)。長めの滞在で3日券を当てにしている人は、渡航前に現行料金を一度見ておくと安全です。
モノレールは2026年も通常運行しています(Las Vegas Monorail 公式)。ただし要注意なのは走る場所で、MGMグランドからサハラまでの7駅、ストリップの「東側の裏手」だけを通ります(路線図)。駅はいずれも大通りの東側の裏手にあるため、ベラージオなど西側のホテルが目的地だと、駅からの徒歩が長くなります。
無料トラムは2系統が動いています。マンダレイベイ〜ルクソール〜エクスカリバーと、ベラージオ〜アリア〜パークMGMを結ぶAria Express(Vdaraへはこの線から接続します)。ただし営業時間は公式ページ同士でも表示が食い違い、工事等で臨時変更もあります。当日に施設の公式案内で確認してください。
ここでひとつ、古い情報に引っかかりやすい落とし穴があります。ミラージュとトレジャーアイランドを結んでいたトラムは、現在運休しています。ミラージュが2024年に閉館してハードロック化の工事に入ったためです。ハードロックは2027年第4四半期の開業を目標としていますが、トラムを再開するかどうか、その時期は公式に発表されていません。ネット上には「運行中」と書いたままのページが残っているので、これを当てにして旅程を組まないでください。
Uberとタクシー、乗り場までの近さで選ぶなら
意外に思われますが、大型ホテルではUber/Lyftのほうが歩かされることがあります。乗降場所はホテルごとに指定されていて、駐車場の特定の階のこともあれば、正面とは別のタワー入口や専用の車寄せのこともあります(MGM Resortsのライドシェア案内)。いずれにせよタクシー乗り場とは別の場所です。アプリに表示される乗車地点と、館内の標識を必ず確認してください。荷物が重い時や短距離なら、正面玄関にあるタクシーのほうが動線は短く済みます。
空港も同じ構造です。ライドシェアはターミナルの駐車場内が乗り場で、歩道橋を渡る必要があります。タクシーは荷物受取所を出てすぐ(Harry Reid空港の公式案内)。
空港からストリップへのタクシーは行き先エリアごとのゾーン定額制なので、遠回りされる心配がありません。現行の燃料サーチャージ込みの金額は次のとおりです(ネバダ州タクシー委員会のゾーン運賃表・2026年7月確認)。
| ゾーン | 範囲(代表的なホテル) | 定額運賃 |
|---|---|---|
| Zone 1 | Sunset〜Tropicana(マンダレイベイ、MGMグランド、ルクソール) | $22.25 |
| Zone 2 | Tropicana〜Flamingo(ベラージオ、アリア、パリス、コスモポリタン) | $26.25 |
| Zone 3 | Flamingo〜Stratosphere(シーザーズパレス、ベネチアン、ウィン) | $30.25 |
ここにカード払いの手数料$3.00は含まれません(別途加算)。また全ての運賃・手数料に3%の物品税がかかります。
市内でメーターを使う場合は、初乗り(メーター起動)$5.50、以降は1/8マイルごとに$0.37(1マイルあたり約$2.96)、渋滞などの待機時間は1時間あたり$32.40です(同委員会の運賃表・2026年7月確認)。ただしこれで終わりではありません。現行では1マイルあたり$0.19の燃料サーチャージが乗り(距離単価は実質$3.15/マイル・2026年4月9日発効の命令による)、さらに運賃と手数料の全体に3%の物品税がかかります。メーターの数字がそのまま請求額ではない、と覚えておいてください。隣のホテルまでのつもりでも$10を超えやすいのは、この初乗りの重さが理由です。
車で来る場合の駐車
在住者や、家族を乗せて動く人向けに。MGM系のホテル(ベラージオ、アリア、MGMグランド、マンダレイベイ等)は自己駐車が月〜木$20/金〜日$25(24時間)、バレーは$40が目安です。宿泊登録している客は曜日を問わず$20(MGMの駐車案内)。ネバダ州の運転免許を見せれば最初の3時間は無料になるので、住民は使わない手はありません。
ただし大型イベントの開催時は値上げや、無料枠の適用除外があるので、その日だけ話が変わります。サーカスサーカスは自己駐車を無料と公式に案内しています。トレジャーアイランドは宿泊客・カジノ利用者向けの無料駐車という位置づけなので、用がないのに長時間置く前提では考えないほうがいいでしょう。
ただしストリップ上の運転そのものは、イベント時の交通規制と渋滞を考えるとおすすめしません。ホテルに車を置いて、そこからはバスと徒歩に切り替えるほうが結局早く着きます。
組み立ての原則
ひとつだけ原則を持つなら、「同じ側にまとめる」です。ストリップは道を渡るだけで歩道橋の上り下りが発生するので、その日に行く場所を東側なら東側、西側なら西側でまとめると移動が劇的に楽になります。そのうえで、東側に用があるならモノレール、縦に長く動くならDeuceの24時間券、隣接ホテルなら無料トラム。この三つで大半は片付きます。歩けるかどうかは、季節と時刻が決めてくれます。
※この記事は一般的な情報提供です。 個別の医療・法律・税務・移民・保険・金融に関する助言ではありません。制度・料金・要件は変わることがあり、実際の手続きや判断の前に、医師・弁護士・CPA(会計士)・各公式窓口など専門家にご確認ください。